1. Construction of the basic data for the mutual understanding of Indo-Tibetan logic

インド・チベット論理学相互理解のための基礎資料の構築

2017(平成29)年度〜2019(平成31)年度科学研究費補助金事業 基盤研究(C)(一般)課題番号:17K02221  研究目的と研究計画

研究代表者:福田洋一 (大谷大学)

本研究は、インド仏教論理学の大成者ダルマキールティの第二の主著『プラマーナ・ヴィニシュチャヤ』に対する、現存するチベット人注釈書8点について、

  1. テキストデータを入力し、
  2. KWIC検索サイトを公開し、
  3. 本文に織り込まれた詳細な内容見出し(科段)を抽出・整理し、原典の注釈箇所を対応させた科段対照表を作成すること

を目的とする。これらの注釈の多くは新出資料であり、また文字の判読の困難な草書体で書かれているため利用が進んでいない。平成26〜28年度の基盤研究において、これら写本のテキストの入力を進めたが、本研究はその基礎の上に立って、特に インド・チベット論理学双方の研究者が、これら貴重な注釈書を容易に参照できる資料 を提供する。

2. Basic research for clarifying the early history of Tibetan logic

初期チベット論理学成立史解明のための基礎研究

2014(平成26)年度〜2016(平成28)年度 基盤研究(C)(一般)課題番号:26370059  研究目的と研究計画

研究代表者:福田洋一 (大谷大学)

 本研究課題は、近年ラサで発見されたカダム派の古写本の中から、チベット論理学草創期の論理学書のテキストをコンピュータに入力して公開し、また横断的な検索機能を提供することにより、初期チベット論理学の研究を容易にすることを目的としている。

 これらゲルク派以前の論理学書は、後代の論理学のような整理され形式化されたものではなく、その後見られなくなった多くの難解な記述を含んでいる。その上、ウメ書体の写本であるため、研究者は容易に読み進むことができなかった。本研究においては、テキストの正確な再現はしばらく措いて、できるだけ多数の著作をテキスト入力することにより、研究者が研究に取り掛かるための負担を大きく軽減することを目標としている。

 また、入力されたテキストを横断的に検索できるサイトを構築することにより、様々な論理学的概念や術語の多数の用例を、ほぼ時代順に調べられるようにして、難解な初期チベット論理学の解明に資することを期待している。